【9/25聖域新刊】永久花【藤メフィ】
●A5 / P36 / 1C / R18 / 300円
●20年前から現在にいたるまでの藤メフィシリアスです。
20年前一度だけサタンに憑依されたことのある獅郎。その脅威に不安を感じつつも、その中で二人はお互いの存在の重要性を感じていく。
●サンプルはつづきからどうぞ。
●当作品は18R指定です。
即売会でご購入の際、年齢確認のため身分証明書のご提示をお願いする場合がありますのでご了承下さい。
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「藤、本、だっ、めです」
身体は熱をためていたが、メフィストは獅郎が顔を上げたのを幸いに覆い被さってくる獅郎の胸を押し返す。
わけがわからなくなる前に、メフィストには言わなければならないことがあるのだ。
「なんだよ、やる気ねぇってか?」
ここまできて、何を今更と言う風に眉を顰める獅郎に、メフィストは首を振ってみせる。
「そ、うでは、なく、て」
まだ乱れる息のまま、メフィストは両手で獅郎の顔をはさみこむと、その瞳をじっとみつめた。
「貴方は、何を、焦ってるんです?」
「――っ」
潤んだメフィストの瞳にみつめられ、獅郎は言葉を失う。その顔に走った動揺をメフィストは見逃さなかった。
「・・・・・・今回みたいに無茶をして、自分の限界を量るみたいに痛めつけて、それを忘れるために私を抱こうとしてみたり。貴方らしくもない」
「―――」
獅郎は身を起こして、無表情でメフィストを見下ろしている。
「あの日から、ですよね。怖いんですか?サタンが。憑依されて、何をされるかわからないことが」
「・・・・・・ちげぇよ」
メフィストの問いに、獅郎は顔を歪めて首を振った。
「恐れているわけじゃない。その事実から逃れようとしているわけでもねぇ。ただ、どうしたら――どうしたら、簡単に憑依されずに済むか、その方法を探してるだけだ」
「憑依されずにすむ方法?」
「ああ、だって、お前と約束しただろ?」
メフィストは目を見開いて獅郎を見返す。
――俺が、憑依されねぇようにしっかりしてりゃすむ話じゃねえか。お前は気にするな。
そうだ、確かにあの日、獅郎はメフィストにそう告げたのだ。
では、これらの行動はすべて、メフィストのためだったのか。メフィストとの約束を守るために、無茶をしたと?
「――ばか、ですね」
「うっせぇよ」
呆れたように言うメフィストに、獅郎は憮然として、いいから続きやるぞと言って、キスをしてくる。
メフィストはじわりと熱くなる胸を押えながら、獅郎のくちづけに応えた。
本当は恐れていたのは、メフィスト自身だったのかもしれない。それを、獅郎は気づいていて、あえて何も言わず憑依されずにすむ方法を模索していたのかもしれない。
――本当に、呆れる。
メフィストは自嘲気味に笑いながら、自ら積極的に獅郎に口付けを繰り返し、その間に服を脱ぎ捨てた。今はなぜかひどく獅郎と交わりたい気分だった。
獅郎もメフィストがやる気を出したのをみて、羽織っていたシャツを床に脱ぎ捨てた。
革張りのソファは特注品とはいえ、大人二人が気軽に睦みあえるほどは広くない。それでも、二人は寝室へ移動する余裕もないというように、狭いソファの上で互いを貪りあった。
*****
シリアスなんですが、基本的にはいちゃいちゃしています。できあがりきった夫婦です。あいかわらずです。それでもよろしければ、どうぞー。
「藤、本、だっ、めです」
身体は熱をためていたが、メフィストは獅郎が顔を上げたのを幸いに覆い被さってくる獅郎の胸を押し返す。
わけがわからなくなる前に、メフィストには言わなければならないことがあるのだ。
「なんだよ、やる気ねぇってか?」
ここまできて、何を今更と言う風に眉を顰める獅郎に、メフィストは首を振ってみせる。
「そ、うでは、なく、て」
まだ乱れる息のまま、メフィストは両手で獅郎の顔をはさみこむと、その瞳をじっとみつめた。
「貴方は、何を、焦ってるんです?」
「――っ」
潤んだメフィストの瞳にみつめられ、獅郎は言葉を失う。その顔に走った動揺をメフィストは見逃さなかった。
「・・・・・・今回みたいに無茶をして、自分の限界を量るみたいに痛めつけて、それを忘れるために私を抱こうとしてみたり。貴方らしくもない」
「―――」
獅郎は身を起こして、無表情でメフィストを見下ろしている。
「あの日から、ですよね。怖いんですか?サタンが。憑依されて、何をされるかわからないことが」
「・・・・・・ちげぇよ」
メフィストの問いに、獅郎は顔を歪めて首を振った。
「恐れているわけじゃない。その事実から逃れようとしているわけでもねぇ。ただ、どうしたら――どうしたら、簡単に憑依されずに済むか、その方法を探してるだけだ」
「憑依されずにすむ方法?」
「ああ、だって、お前と約束しただろ?」
メフィストは目を見開いて獅郎を見返す。
――俺が、憑依されねぇようにしっかりしてりゃすむ話じゃねえか。お前は気にするな。
そうだ、確かにあの日、獅郎はメフィストにそう告げたのだ。
では、これらの行動はすべて、メフィストのためだったのか。メフィストとの約束を守るために、無茶をしたと?
「――ばか、ですね」
「うっせぇよ」
呆れたように言うメフィストに、獅郎は憮然として、いいから続きやるぞと言って、キスをしてくる。
メフィストはじわりと熱くなる胸を押えながら、獅郎のくちづけに応えた。
本当は恐れていたのは、メフィスト自身だったのかもしれない。それを、獅郎は気づいていて、あえて何も言わず憑依されずにすむ方法を模索していたのかもしれない。
――本当に、呆れる。
メフィストは自嘲気味に笑いながら、自ら積極的に獅郎に口付けを繰り返し、その間に服を脱ぎ捨てた。今はなぜかひどく獅郎と交わりたい気分だった。
獅郎もメフィストがやる気を出したのをみて、羽織っていたシャツを床に脱ぎ捨てた。
革張りのソファは特注品とはいえ、大人二人が気軽に睦みあえるほどは広くない。それでも、二人は寝室へ移動する余裕もないというように、狭いソファの上で互いを貪りあった。
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シリアスなんですが、基本的にはいちゃいちゃしています。できあがりきった夫婦です。あいかわらずです。それでもよろしければ、どうぞー。
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