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sophora

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【R18】妄想レクチャー【雪燐】

以前の日記で不感症の雪男うんぬんていってましたがそこら辺から生み出されたSSです。

淡白な弟に兄さんが妄想のレクチャーをしてくれるそうです。本当は雪男が不感症のネタやりたかったんですが、どうも不感症…?てな感じになりました。
燐があほっぽいですが、違うよね!兄さんは純真なだけなんだよね!と思っておきたい……。

ただのエロギャグです。
R18なのでお気をつけを。

 十五って年齢は何事にもそういうことに興味を持つ時期である、と燐は思っている。
 そういうことっていうのはいわゆる、あれだ、女子の胸とか生足とか、その他もろもろとか。つまりはそういうことだ。
 だから、朝から晩までとまでは言わないが多くの時間そのことが頭を占めてしまうのは仕方がないと燐は思っていたし、周囲の多くの男子生徒も同様であったので、こうやって夜、机に向かって勉強中の雪男の目を盗んで、志摩から借りたエロ本を一応雪男のSQで隠しながら読んでいるのは、まあ必要悪であると考えていた。
 ああ、今日のネタ、すっげぇいいよなぁと燐はエロ本を見ながらベッドでごろごろする。胸のでかい女子生徒が若い男子教師に言葉攻めをされている。王道であるが、王道だからこそ沸き立つものがある。この場合沸き立つのは主に下半身の熱なのだが。
で、その熱が徐々に溜まりきってきたころ、燐はどうしよっかなーとそれをもてあまし始めた。隣の机では雪男が真剣にペンを握っている。まさか、ここでいたすわけにもいかない。
 トイレにいってすっかなーとベッドから起き上がり、できれば雪男に気付かれずにひっそりと部屋を出ていきたいと思っていたのだが、あっさり出口のところで呼び止められた。
「ちょっと、兄さん。トイレなら僕のSQ置いていってよ。汚されたくないから」
「あ、ああ、うん」
 ぎくりとして、燐は手にしていたエロ本をとっさに背中に隠す。そして、何事もなかったかのようにSQだけを雪男に渡そうとしたが、当然燐の不審な姿を見逃してくれる雪男ではなかった。
「兄さん、今、何か隠したでしょ」
「え?なんのことかなー」
 燐はあらぬ方を見て口笛を吹いてみせたが、雪男に腕をとられ、エロ本を奪われた。
「わー!やめろっ!」
「なに、これ。……『女子高生、ドキドキ大作戦―先生にいたずらされちゃった』?頭、なんか沸いてるの?」
「わわわっ!いーだろ、もう!」
 燐は、ブラウスがはじけそうになっている巨乳の女子高生が表紙のエロ本をじっくり見ている雪男から本を取り上げた。
 雪男は眼鏡を押し上げつつ、呆れたように燐とエロ本を眺めた。
「それ、何?」
「何って……みりゃ、わかるだろ。エロ本だよ」
 燐は居たたまれない気持ちになりながら、ぼそぼそと返す。何見てるの!と逆に怒られてしまえば開き直れるのに、こんな風な反応をされるとは思わなかったのだ。
「兄さんはそういうのが好みなんだ」
「ちょ、みるなよ」
「いいじゃない、へるもんじゃなし」
「あ、こらっ」
 雪男はもう一度燐からエロ本を取り上げると、何かのカタログをみるかのように、ふーんと言いながらエロ本をぱらぱらとめくった。
「ふーん、じゃないだろ。お前、それみて何にも感じねーのかよ」
「うん、まあ。別に」
 少しは恥ずかしがるかと思えば、雪男はいつもの涼しげな顔のままそのエロ本をはい、といって燐に返した。
「ちょっと、待て」
 それはいくらなんでも、おかしいだろ?健全な男子高校生がこの胸を見て正気でいられるなんて、絶対おかしいだろ?
「なんなの、兄さん」
「雪男、よーく考え直してみろ。ほら、こんなにぷりんぷりんの胸なんだぞ!そんで、若い男教師に言葉攻めされるんだぞ!たまんないだろ!」
「なに?兄さんは言葉攻めされたいの?」
「ちがう!んなわけねぇだろうが。お前がおかしいっていってんの!」
「もう、うるさい。なにむきになってるんだよ」
 雪男は両耳を手で押さえると、つきあっていられないというように再び机の方へと向かう。燐は納得いかずに、椅子に座った雪男の目の前に先ほどのエロ本を突き付けた。
「な、雪男、これお前に貸してやるからよく読んでみろよ。それでさ、シタくなったら、俺部屋出てってやるから、な?」
「本当に頭おかしくなったんじゃないの?兄さん」
「だー!俺はお前の心配してんだよ!」
 ここは当然兄として弟の健全な性の芽生えを応援しなければならないだろう。燐はいきなり使命感に燃えはじめる。そして、雪男にエロ本を押し付けようとしたのだが、雪男にうざったそうに押し返かえされる。しばらくそんなやりとりを続けて、いい加減焦れた燐は思い切って雪男に尋ねた。
「つーか、エロ本いらないって、お前普段どうやってやってんだよ!」
 今更なのかもしれないが、奥村兄弟においてお互いの性生活についての話題はタブーである。一般の兄弟が普段から猥談をし合っているどうかは知らないが、とりあえず奥村兄弟の間ではこんな話が出たのは初めてなのだ。
 こういうことはナイーブな問題だし、自分だって聞かれれば恥ずかしいから燐も口に出したりはしなかったが、雪男の発言を聞いているとどうもそれではいけないような気分になってきた。
「どうやってるって……マスターベーションのこと?」
「ま、マス……まあ、オナってるかってことだ」
 どうも雪男にかかると何かの教科書に出てくる単語のように聞こえてしまう。
「やってるよ。あたりまえでしょ?溜めすぎるとよくないって中学のころ保健の授業でならったでしょ?」
 雪男は恥ずかしげもなく、当然といった顔で答える。言われた方のこちらが逆になぜか赤面しながら、燐はそれなら、と続けた。
「それなら、そんときにエロ本とか、いろいろ妄想したりとか、するだろ?」
 雪男がそんなネタ本を持っている様子なんかみたことがないが、きっと燐の知らないところで入手しているに違いない。燐はそう固く信じて質問したのだが。
「しないね。そんな本、どうやって手にいれるのさ。僕たち未成年だよ?」
「しない……って、じゃあどうやってすんの」
「まあ、適当に。擦ってれば出るでしょ?」
「ゆきおー!」
 燐はなんだか泣きだしたい気分になった。情けない。実の弟がこんなに幸の薄い性生活を送っているとは。オナニーはもっと夢のあるものだ。数少ない題材を使って、頭であれやこれや空想を膨らませ、そして、最後は夢の世界へ。これを知らないなんて人生の損失だ。自分は兄として、その幸せを弟に教える義務がある。
「わかった」
「なにが?」
「雪男。とりあえず、兄ちゃんと一緒に何が興奮するかから考えてみよう」
 燐が真剣にいうと雪男は心底うざったそうに燐を見た。雪男が嫌がっているのは百も承知だが、燐も引くつもりはない。一晩かけても、雪男と語りあう気は満々である。燐は自分の椅子をひっぱってくると、雪男の前にどすんと腰を掛けた。目の前で雪男が深々と溜息をついたのを聞きながら。







「それでさ、お前、どんなシチュエーションが好きなの?」
「シチュエーション?」
「ほら、女教師にお仕置きされるのがいいとか、年下の女の子にいたずらするのがいいとか、獣耳あった方がいいとか、メイド服とか眼鏡っことか」
 燐はこれまで読んだエロ本の情報から思いつくかぎりのネタを披露してみせる。
 が、雪男は目を輝かせるどころか、眉を寄せて軽蔑したように燐をみてくる。
「なに、その変態プレイ。兄さん変なの読みすぎなんじゃない?だからさっきから言ってるでしょ?僕はそういうこと考えないんだって」
「じゃあ、どうすりゃいいんだ……」
 計画初めからいきづまってしまい、燐は頭を抱える。燐が真剣に考えているということは評価したのか、譲歩したように雪男が代替案を提示する。
「僕はそういった雑誌みないから、具体的なイメージがわきにくいんだよね。だから、兄さんがどんなこと考えながらやってるか、そっちを教えてよ」
「え、俺のかよ・・・・・・」
 自分の妄想を人に話すなんて、それほど恥ずかしいことはない。燐は普段している妄想を思い浮かべてかっと熱を上げたが、それでも、雪男のため、雪男のためと自分にいいきかせ、ぼそぼそと自分の妄想を口にした。
「あー、たとえばな、相手にキスしてみたり・・・・・・」
「うん」
「大きいおっぱい揉んでみたり・・・・・・」
「うん」
「その、ち、乳首を舐めてみたり・・・・・・」
「うーん」
 腕を組みながら、うんうんと燐の告白を聞いていた雪男だったが、途中で数学の難題を解いているかのように難しそうな顔をして首を捻った。
「なんだよ・・・・・・」
 こっちはものすごい恥ずかしい思いをして自分の妄想語っているのに、雪男は全然その気になっているそぶりをみせない。それどころか、普段よりますます真剣な顔をして考えこんでいる。
「なんかね、言葉にされただけじゃよくわからないというか。やっぱり視覚情報がないと。ね、兄さん。ちょっと実践してみたいから服脱いでくれる?」
「え?」
 まったく思いもよらないことを言われて、燐は面食らう。いや、男の自分が服を脱いでもしかたないだろう。それなら、まだエロ本を見せながら語った方がましのような気がするが。
 と思っていると、燐の思いを察したのか、雪男が解説をしてくれる。
「僕は兄さんほど想像力豊かじゃないから、紙に描かれたものじゃピンとこないんだよね。立体感あったほうがまだリアリティあるかと思って」
「ああ、なるほどなぁ」
 燐は納得して、いそいそとシャツに手をかけた。下はどうしようか、と考えて、まあいいかと脱ぎ捨ててパンツ一枚になった。これも雪男のためだ。
「じゃあ、もう一度最初からお願いします」
「ああ、そうだな、まずは相手にキス・・・・・・っ!」
 燐がもう一度先ほどの妄想を繰り返そうとすると、ぐいっと雪男の顔が近づいてきて、燐は驚いてぎゃっと飛び上がった。
「な、なにしようとしてんだよ、雪男!」
「えっ?だから、実践してみなきゃっていってるじゃない」
 雪男に至近距離から真面目な顔で返される。あ、実践ってそういうことか。
「俺で実践するのって、なんか違うくないか?」
「まあまあ。まずはやってみなきゃわからないでしょ。何事も実践だよ、兄さん」
 そういうものなのかな、と燐は首を傾げたが、そういうものだよと賢い弟に念押しされてしまえばうなずくしかない。
「まずは、キス・・・・・・」
 雪男が顔を近づけてきて、唇を重ねる。ふっと触れるぐらいのキス。あ、キスってこんな感触なんだと初めてのキスに燐はふわりと気分が高揚する。想像してたのとなんだか違う。もうちょっと、キスってえろいものかと思ってたのに。
 燐が雪男を見上げると、雪男の視線は次の場所へと映っている。なんだか物足りない感じでそれをみつめていると胸元に雪男の手がすっとすべり落ちる。
「次は、胸を揉んで・・・・・・」
 揉むといってもそこは何のふくらみもないわけだから、撫でられるだけだ。くすぐったい感じ。もっと、強く。何か足りない。
「それで?次は乳首を舐めるんだっけ?」
 雪男の顔が胸元に近づく。口から出された舌に燐はどきりと鼓動が高まった。本当に欲しい刺激がもらえるのかも、と期待が高まる。
 だが、雪男は伸ばした舌で燐のまだ立ち上がるには至らない乳首をぺろりと舐める程度だ。唾液に濡れた乳首がすっと冷える。ああ、違う、そんなんじゃなくて。燐は物足りなさをどう表現していいかわからず、身体を小刻みに揺らした。
「で、兄さん、この後はどうしたらいいの?」
「つ、次はな、乳首をもっと舐めしゃぶりながらな、反対側の乳首をつねるんだ」
「反対側も、ね」
 ふーん、といいながら雪男は先ほどぺろりとしか舐めなかった乳首を口に含む。そして、飴を口の中で転がすように乳首を舌で刺激した。反対側も指先できゅっと摘まれ、くにくにとこねくり回される。
 やっと得られた十分な刺激に、燐ははーっと息を吐く。だが、ひとつの欲求が満足すると、どんどん身体の奥底から次の欲求が頭をもたげてくる。
「ゆ、ゆきお、あのな、つぎはな、下半身に手をやって」
「下半身の、どこ?」
「どこって・・・・・・」
「ちゃんといってもらわなきゃわかんないよ」
 雪男に冷静な声で指摘され、燐は恥ずかしさに身体の熱を上げた。でも、正直な部分は何とかして欲しいと先ほどから主張を繰り返している。燐は消え入りたい気分になりながら、小さな声で答えた。
「おれ、の、それ、たってる、の」
「兄さんの、これ。どうして欲しいの」
「触って、それからしごいて。ちゃんと、ぎゅっと、力いれて」
「しごいてほしいの?」
 雪男はじらすことなく燐のパンツの中からもう十分に勃ちあがっているものを取り出して、燐の言葉どおりに痛いくらいに力をいれて扱き上げた。
「あ、あ、んんっ」
 ぞくぞくと痺れがわきあがってくる。思わず漏れた声を、一瞬抑えなきゃと思ったのもつかの間、先っぽの割れ目を雪男のかさついた親指でいじられ、余計に大きな声が出た。
「や、いっ、いい、そこっ」
「兄さん、次は?」
「もっと、そこ、いじってっ!」
「こう?」
 もれでた液を擦り付けるようにして、くちゅくちゅと音をたてていじられると、もう、我慢できなくて、燐は雪男の腕にすがり付いて欲望を吐き出した。
「ああああっ」
 かくり、と力を失った身体が椅子から転げ落ちそうになるのを雪男に抱きとめられる。ぜいぜいと荒くなった息を整え、雪男の顔を見上げると雪男はほんのり顔を上気させながら笑っていた。その顔をぼんやりと見ていた燐だったが、しばらくして、何かおかしいことに気づいた。
「・・・・・・あ、れ?」
 なんか、違うくないか。
「ちょ、と、まて」 
 燐はぼーっとした頭で必死に考えた。
 当初の目的は、雪男に妄想の仕方を教えよう、もしくは雪男に妄想をさせようというところにあって、今のはどう考えても燐の妄想を実践しただけである。普段の妄想とは大分種類が違っていたわけだが。
 いやいや、それよりも俺たち兄弟でなにやってんの、と次第に冷静になってくると、とんでもないことをしたんじゃないだろうかと罪悪感に襲われてくる。
「ゆ、雪男、あのな。俺は、こんなんがしたかったわけじゃぁ」
「あ、大丈夫だよ、兄さん」
 燐に反して、雪男はどこか含みのある、清々しいほどの笑みを浮かべていた。
「兄さんの言いたいことは十分にわかったよ。妄想大事だよね。兄さんのレクチャーとってもためになった」
「そ、そうか?」
 なんだかよくわからいが、雪男がそういってくれるなら本来の目的を達成できたということだ。
「うん。これからは妄想の方もがんばるから。ありがとう、兄さん」
「いや、礼をいわれるほどのことじゃあねーよ」
 ここまでしっかり感謝されると、やったかいがあったというものだ。燐は落ち込んでいた気分が浮上していくのを感じた。
「うん。だからさ、兄さん。これからも僕が妄想不足になったら、兄さんがまたこうやって教えてくれるかな」
「おお!なんでもわからないことあったら、兄さんに聞けよ。こっちの方面に関しては俺の方が得意なんだからな!」
 弟に頼られてご機嫌になった燐は、大きくうなずいて今後のレクチャーへの確約を了承した。


 もちろん、燐には今後のレクチャーにどんなことが待ち受けているかなど知る由もない。

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プロフィール

HN:
如月 ちょこ
性別:
女性
自己紹介:
■ 青の祓魔師二次創作
 テキストサイト。腐向け。
■ 雪燐中心です。
   藤メフィもあります。
■ 書店委託開始しました。
   詳細はofflineで。

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